WJ17号※ネタばれがございますので、お気をつけくださいね。引用は「」もしくは()抜き、任意で句読点を付しています。

胸の真ん中に大きな風穴を開けられ横たわる一護…もはや立ち上がることは不可能だと思われるその姿。けれども、かすかな本当にわずかな意識は、(呼んでる 呼んでるんだ 聞こえる)と、なにかの声を捉えます。冷たく見開いたままの目、絶望的な胸の傷…
(立てよ 立て 俺が、俺が)(俺が護る)…高まる思いに呼応するかのように、、無残に血を流す胸の風穴へ、新たな力(霊圧?)が一気に集約されていきます。
傍らでは倒れた一護の姿に泣き叫ぶ織姫ちゃんの姿が…。冷たい床に膝をついて座り込んだまま崩れ落ちそうになったその時…、織姫ちゃんは背後になにかの気配(霊圧)を感じ、顔を上げます。そして黙したまま後ろを振り返ります。
涙が溢れ零れる織姫ちゃんの目が驚き瞠った視線の先には…一護のぼろぼろになった死覇装を纏った異形の者が言葉もなく立っていました。。顔面は虚の仮面に覆われ、頭部には禍々しくも見える2本の角…(ウルキオラの上向きですが、一護のはヒツジさんみたいに?下向き)。先程まで血を流していたはずの胸の風穴は、もはや傷痕ではなく虚たちのそれのようなくっきりとした孔と化していました。長く延伸びた髪が揺らいでいるさまが、何にも遮られることなく穴の向こうに見て取れます。風穴の周りには黒(に塗ってあるだけですので、ほんとは黒じゃないかも!)い文様が浮かび上がり、もはや一護の影を辿るのは難しいほど…。
その一護の姿にうち開いた織姫ちゃんの口元も言葉を失い、「………え……?」と茫然とするほかありません。石田くんもこの状況に「……黒………崎……?」と目を疑います。
そんな一護の様子に「――馬鹿な 生きている筈が無い」と静かに零すウルキオラ。「その姿は何だ」「お前は」「誰だ」一護のほうへにじり寄ってくるウルキオラ…。それに対し、ひと言も発さず立っていた一護はバッと手を開きます。開くや否や、一護の背後にあった斬月が一護の手元に瞬時に戻ってきます。
目を瞠るウルキオラをよそに、一護はすぐさま右手に刀を構え、すぐそばに織姫ちゃんがいるのも構わずに、斬月を勢いよく片手で振り下ろします。姿を変えた一護のひと振りは絶大な力で、一帯の床面を一気に破壊するほどでした。その風圧で吹き飛ばされる織姫ちゃんを、手負いの石田くんが腕を伸ばし助けます。
目の前に飛び散る建物の残骸にも目を呉れず、ウルキオラは「聞こえないのか」「お前は誰だと訊いている」と続けます。
しかし、一護はウルキオラのその問いに「ギアアアアアアア」と大きく咆哮を上げます。
「…どうやら 言葉が通じんらしいな」ウルキオラは手を前にすっと出し、黒虚閃を放とうとします。一方の一護はそれを目に留めると、少し身を屈め仮面のふたつの角の間に力を集中させます。その様子に驚くウルキオラ…
放たれた二人の攻撃は激しくぶつかり、やがて一護の放った一撃がウルキオラの黒虚閃を押し消します。黒虚閃を消し飛ばされたあとの風圧から逃れながら、(馬鹿な…今のは紛れも無い虚閃だ…! それも黒虚閃を消し飛ばす程の…)と驚きを隠せません。(ある筈が無い 幾ら虚に似ているとは言え、人間如きが虚閃を放つなど――…)一護が先程放った攻撃を虚閃とは断じ難いウルキオラ…。
虚閃がぶつかりあった跡を信じがたく見遣るその背後を、休む間もなく捉える一護。それに気づいたウルキオラが振り返り、攻撃のために伸ばそうとした腕を一護はガッと掴み、一瞬にして奪ってしまいます。
上空でまたも咆哮のような荒々しい声を一護が上げる中、床にぺたりと掌をつきへたり込む織姫ちゃんは「……うそ………」「うそだよ……」「あれが本当に……」「黒崎くんなの……?」と狼狽するしかありません。。石田くんも隣で息を呑むばかりでした。今週はここで了。



すみません、先週買い忘れてたせいか最初の1ページがなんのシーンか分かりませんでしたっっ!!(泣)

またもや変身した一護に驚きを隠せない織姫ちゃん…。異形のものに姿を変えた一護の姿を、織姫ちゃんが一護だと信じたくない、けれども、織姫ちゃんたちを護りたい心が一護にさらに力を与え(乃至眠っていた力を覚まさせ)、姿を変えさせた…ってことだから、複雑ですよね…。
力がないと護れない、けれど力を得ると姿が虚に近づいてしまう…(きっと姿だけじゃないんでしょうけど)。そのまま虚のようになってしまうかしまわないかは(たぶんならない!ってことは分かりますが)、周りにいる仲間たちに託されてる部分なんでしょうねえ。面白くなってきたと思いました。