WJ26号※ネタばれがありますので、ご注意くださいね!引用は「」抜きしています。

ひよ里ちゃんと真子のもとへ駆け付ける羅武とローズ、リサちゃん。そこで真子と対峙する人物を目にして驚愕します。「仮面も…霊圧も…まるで虚じゃないか…!」と眼前の事実を受けとめかねている彼らに、真子は「とにかく確かなんは刀抜かんと…死ぬゆうことや」と、虚のようになってしまった拳西をじっと見据えて言います。
そこへ虚と化したと思われる拳西が天に向かって叫び声を上げ、皆に襲い掛かります。瞬時に飛び退く皆でしたが、後ろを取られた羅武は右肩や右腕に深手を負います。「さすが拳西だぜ…」と顔をしかめながらも口の端を上げる羅武。
拳西と刀を交えようとする皆の様子に「あかん!!わかってんのか!?相手拳西やぞ!!」と必死に叫ぶひよ里ちゃん。そのあと拳西さんと戦った傷のせいで咳き込むひよ里ちゃんを、脇に抱えたまま制する真子。「俺らが止めなあかんねん あいつが拳西さんとなら尚更のォ」
目を丸くして真子を見上げるひよ里ちゃん。
「そうだよヒヨリ 拳西が大事だからボクらで止めなきゃいけないんだ」とひよ里ちゃんと真子に背を向けたまま静かに告げるローズ。
「心配しんときゃあ 殺さんで止める方法なんて山程あるで」と刀を構えたリサちゃんがひよ里ちゃんの心中を酌み言います。
そしてリサちゃんは「手足の腱を斬るよ 右半分あんたがやり」とローズを促し、ローズも「オールライッ」と答えます。ふたてに分かれて拳西さんの背中を取るリサちゃんとローズ。拳西さんの背中に迫ろうかしたそのとき!ローズの背後に新たな影が。「後ろや!!」とリサちゃんが叫びますが間に合わず、無防備な頭部を背後から膝で強打され、高く舞った空中から地面に叩きつけられるローズ。
「白か!?」ローズを襲った人物を見上げ、叫ぶ真子。顔は仮面に覆われているものの、襟元にはスカーフ、左腕には九番隊の副官章。紛れもなく白ちゃんの出で立ちです。虚と化したと思われる白ちゃんは真子の叫び声に真子を見下ろすと一気に襲い掛かってきます。迫る白ちゃんに舌打ちしながら刀を構える真子。頭上から振り下ろされた白ちゃんの脚に、両手で刀を支え防ぐ真子ですが、白ちゃんの力のほうが押しているようです。しかしその真子の危機に、「五柱鉄貫」を唱え白ちゃんを地面に沈める人物が……はっちんです!「皆サン…走るの早いデス…」と少し息を切らした様子の鉢玄ですが、空中で羅武と拳西さんが戦っているのを認め、「縛道の六十三『鎖条鎖縛』」を唱え、鬼道を太い鎖のような形にし拳西さんを絡め取ります。拳西さんが地面に倒れたのを見届けると、「真子サン!これは一体なにがどうなっているんデスか!?」と鉢玄さんは息も切らせず尋ねまず。しかし問い掛けている途中に、虚と化した拳西さんは鉢玄さんな鎖条鎖縛を素手で破ります。「そんな…六十番台の縛道が…腕力だけで破られるなんてことが…」目を見開く鉢玄さん……。


一方その頃、十二番隊隊舎前には裾が草むらに隠れるほど長い外套を纏った影があります。その影に「…随分と変わった物を作られましたな」と声を掛ける人物が。「霊圧を完全に遮断する外套を作るなど 尋常な事ではありませんぞ」と続けるその人物は、鬼道衆長の鉄裁さん。「…まいったな 見つかっちやったっスねえ…」と顔を覆っていた帽子の端を上げるのは浦原さん。
月がまだ高く残る空の下、鉄裁さんは浦原さんがひよ里ちゃんを助けにいこうとしているのを察していることを話し、それに「…さすがっスね」と無理に笑みを作ろうとする浦原さん。「…共に夜一殿の家敷にお世話になった身 これ位の事解らぬとお思いか」と静かに返す鉄裁さん。
「…通しちゃ貰えませんかね?」鉄裁さんが自分を止めに来たのだと思った浦原さんは、鉄裁さんを凝と見据えます。しかし返ってきたのは意外な答え。「貴方を一人で行かせはしませんぞ」という鉄裁さんの強いひと言。今宵の空気にただならぬものを感じていた鉄裁さんは「共に急ぎ参りましょう 彼等の許へ!」と力強く浦原さんを促します。今週はここで了。