WJ4、5合併号※ネタバレがありますのでご注意くださいね!引用は「」抜き、任意で句読点を付しています。


アヨンを焼き尽くす山じいの斬撃に茫然と目を瞠るばかりの吉良くん。その様子に、「まだじゃ 結界を強う張れ」と山じいが指示するやいなや、頭上からミラ・ローズ、アパッチ、スンスンが襲い掛かります。ミラ・ローズは右手の刀を大きく振り下ろし、アパッチは鋭い爪を振り上げ、スンスンは右腕を白蛇に変え、山じいの背後に一気に迫ります。
「隻腕で挑む その意気や良し」後ろを振り返りもせず言い放つ山じい。刀をひと振りさせると忽ち辺りは炎に包まれ、アパッチたち三人は為す術もないまま炎に呑まれてしまいます。
「意気に免じて 火傷程度で済ましておいてやる」流刃若火の炎を背に言い遣る山じいに、意識を失いかけながらも「…く…そ…ッ」と悔しさを滲ませるミラ・ローズやアパッチ。やがて力尽き炎に包まれたまま上空から落下していく三人…
その気配を、日番谷くんとの戦いのさなかのハリベルは察知します。放つ一撃に力が籠もります。
「アパッチ…スンスン…ミラ・ローズ…」「よく戦った」ハリベルはそう言うと、上着の胸元のジッパーを上げます。右胸に表れた刻印は「3」。
「てめえ程の力で… まだ三番目か…」表情を厳しくさせる日番谷くんに、「…私程の力で?」と冷厳に返すハリベル。
「私の力の底など… まだ貴様に見せた覚えは無いぞ」上着の胸前を開けて現れたのは、頬や鼻の頭から胸元までを仮面に覆われたハリベルの姿でした。
ハリベルの眼にも日番谷くんの眼にも、一層の緊張が奔ります。「卍解!!!『大紅蓮氷輪丸』!!!」氷輪丸を高く掲げた日番谷くんに、ハリベルは一直線に飛び込み氷輪丸の氷を打ち砕きます…砕けて四散する氷塊…
模造の空座町の晴れた空を背にしながら、打ち砕かれた氷塊は、離れた場所で戦っていたスタークのもとへ…。
澄んだ氷の表面には、曇ったスタークの表情が映っていました。
砕け落ちていく氷にやっていた目を外すと、「強いな あんたたち」と京楽さんに言葉を向けるスターク。京楽さんを見遣る目には、決意のような強い色が浮かんでいました。
「フラフラ逃げ回って戦いが終わるのを待ってたかったが… そういう訳にもいかなくなっちまった」京楽さんにそう告げるスターク。「そりゃあ嬉しいね」と答えると、京楽さんは、ハリベルが三番手、そしてバラガンが一番でスタークが二番だといいと、口にします。
その言葉に、左眼を覆うように手袋をはめた左手を顔にあてがうスターク。深く瞑目します。
「…そうか」零れた言葉のあとに現れたのは、「1」の数字が刻印された左手の甲…
「悪いな」「俺が#1(プリ メーラ)だ」スタークの確たる言葉に「…やっぱりかぁ」と、ぼやくような言葉つきで編み笠の端に手を掛ける京楽さん。
「残念だなぁ… 君みたいなのが一番だと……」表情を笠の下に隠した儘、刀を持った両腕を広げるようにします。そしてかすかに刀を握り込むと、「やり辛いんだよ、どうも」と不敵な笑みと鋭い目を笠の下から覗かせます。

一方その頃、虚夜宮では織姫ちゃん救出に駆け付けた一護とウルキオラが対峙していました。今週はここで了。




スタークにも本気を見せなければならない状況が迫り、いっぱいいっぱいなんですが…!(汗)今週号の様子だと、初めて見た人は京楽さんが悪役っぽく見えそうだな…と思いました…(笑)
とりあえず順番に…!

山じいが出てきたことで予想はついていましたが、ハリベルの従属官の三人があっけなく負けてしまいましたね…。アヨンが出てこなかったら、もっと三人の技とか帰刃後の能力に焦点を当てた戦いになってたんでしょうかねえ…。(アヨン出す以外にも何かあったでしょうし)
乱菊さんや雛森ちゃんが活躍するところももっと見られるかと思っていたので、その点も残念(泣)
副隊長が何人かで挑んでもだめだったアヨンを山じいは一撃でした、強いねー!というのは印象に残りましたが、副隊長たち、ひいては従属官三人にもうちょこっと見せ場があったらよかったなぁ〜と思う今日この頃ですっ。(それじゃあ話がだらだらしてるような印象になるのかなー?)
三人がやられたのを察知して「よく戦った」と言葉を送るハリベルが切ないですね。その直前の斬撃にとても力が籠もっているように見えて、それからハリベルの無念さなどが伝わってくるようでした。

そしてスタークと京楽さんですが…!
今まで京楽さんが仕掛けてくるから応戦してた感じだったスタークが、自ら戦うことを決意したってことで戦局も大きく動いたってことなんでしょうね…。今までなんとか戦わない道を探っていたかのように見えたスタークですが、もうそれはしない(できなくなった)ってことなんだろうなぁ…。
彼ら二人に限らず、なんとかどちらかがどちらかを斃す以外に決着をつける道があればなぁ…とかぼんやり考えていましたが、大甘だったなーと。尸魂界側のひとたちも、虚圏のひとたちも、それぞれに心惹かれる部分を持ってるので、どっちかが滅ぶことだけが決着の仕方ではないといいのになぁと…。

…それにしても、今週のスタークはかっこよかったなぁー。終始浮かべていた憂いの表情がいいなあー。
京楽さんとスタークもいよいよ本格的に戦いそうだし(京楽さん、始解しそうだ…)、浮竹さんたちもどーなるんだ!?そもそもなんでスタークは非力なリリネットをこんなとこに連れてきたんだっ?よその戦いが終わるの待とうが通じると本当に思ってたからなのか!?浮竹さんだって強いのはすぐ見当がついたでしょうし…。はわわーどーなるんだろー。