WJ40号をさらりっと。 ※ネタばれがありますので、ご注意くださいね。引用は「」抜きしています。

灰味がかった赤茶色の翼を広げ、「この『空戦鷲』の翼をただの翼だと思うなよ」「触れるもの全て叩き潰す岩より重い鋼の翼だ!!」と声を張り上げるアビラマ。一方、侘助の柄を手の甲で叩き円を描かせ、破道の五十八『闐覧(てんらん)!!』*1を唱える吉良くん。それによって起こった竜巻を両腕と翼で防ぎ弾くアビラマ。その隙に吉良くんは近くの建物の中に身を潜めます。
吉良くんを追ってアビラマは上空から空戦鷲の羽根を撃ち落とし、休みなく攻撃をしてきます。しかし上空からの攻撃ではなかなか吉良くんを捕らえることができず、業を煮やしたアビラマは、自分の胸元や鳩尾にある文様に自身の指を突き立てその傷から一気に血を噴き出させたかと思うと、かなりの速度で吉良くん目掛けて一直線に飛び、鋭い足の爪で攻撃を仕掛けてきます。その攻撃は吉良くんの立っていたビルを破壊するほどの威力でしたが、その砂煙の中に吉良くんの姿があります。「避けきれずに足でも潰されちまったか?」と得意になるアビラマに、「厄介なのは君の遠距離攻撃だった…僕はずっと君にどうやって直接攻撃させるかを考えていたんだ」*2と冷静に吉良くんは語ります。やがてアビラマの体は上空から一直線に地上に叩き落とされます。アビラマが直接攻撃を仕掛けた際に、吉良くんは彼の翼を四度侘助で斬りつけていたのでした。侘助の能力によってアビラマの翼の重さは何倍にもなり、すでに空を飛べる状態ではなくなっていました。
その侘助での攻撃に「小細工しやがって汚ねえ野郎だ…」と吐き捨てるアビラマ。「汚い?」と少し目を見開く吉良くん。しかしすぐに、アビラマが戦いの前に互いを鼓舞するために叫びを上げていのを思い出し、アビラマが「汚い」と発したことに合点がいきます。そして話を始めます。「三番隊の隊花は“金盞花”花の持つ意味は“絶望”それは即ち三番隊の矜持だ」と。「戦いは英雄的であってはならない 戦いは爽快なものであってはならない」「戦いとは絶望に満ち 暗く 怖ろしく 陰惨なものでなくてはならない」「それでこそ人は戦いを恐れ 戦いを避ける道を選択する」と吉良くんは静かに続けます。また自身の侘助についても「その三番隊の考えに即した刀だと僕は思っている」と。「斬りつけたものの重さを増やし続け 斬られた相手は重みに耐えかね地に這いつくばる そして必ず」「侘びるかの様に頭(こうべ)を差し出す 故に『侘助』」そう言い挿して、吉良くんは切っ先がコの字型になり刃が内に向いている侘助をアビラマの首元にあてがいます。「まっ…待ってくれ…!」と鋭く叫ぶアビラマに「戦士が命乞いをするもんじゃあ無いよ」と言い放つ吉良くん。今週はここで了。



三番隊の金盞花の花言葉が「絶望」なのはカラブリを読んだときから知っていましたが、今回吉良くんが話していたような奥深い意味や方向性があるとは思っていませんでした。感慨深い今週号です。
斬魄刀や帰刃をはじめとする武器の人気投票が開催されるそうです。




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隊花の話が今週出ていたので、自分の好きな十三番隊の隊花についてちょっと。個人の思い込みなのでスルーしてくださいねっ。
十三番隊の隊花は待雪草(スノードロップ)、花言葉は「希望」です。これを知ったのがやっぱりカラブリなんですが、知ったときに海燕にぴったりだなぁと思って。
飽くまで私個人の思いですが、「希望」も「誇り」も自分に明日(物理的な明日ではなく一秒先でも。)をつなぐ心のありようや、はたらきなのだと思います。結果については別に思うところもありますが、自分の「誇り」を徹した海燕の最後の戦いは、「希望」「誇り」といったものを象徴的に表した姿なんだと思っています。なので、海燕に似つかわしいと深く思っています。でもって浮竹さんやルキア、清音、仙太郎にも。

*1:「てん」はもんがまえに眞

*2:原文では「どうやって〜させるか」の部分に傍点あり」