最近の一枚 その1

ワールド ワールド ワールド
先頃発売されたアジアンカンフージェネレーションの『ワールド ワールド ワールド』。HARUコミの少し前にやっと時間を見つけて購入。以来時々ポケモンだったりもしますが、ほとんど毎日聴いてます。飽くまで私個人の受け止め方ですが、今までの楽曲を春に聴くとこれから別れゆくもの・その中で自分がどうしても繋ぎ留めたいものへの気持ちを強く曳き出されるような印象を受けていましたが、今作は自分で自分を置いていくのではなく自分が進むことにメッセージの中心があるように思いました。春の光と調和するような温度、明るさを持った作品という印象です。常温、平常であることも、自分で進むことで感じられるものだと言わんとしているのかな、と。
以下、特に好きな楽曲をかいつまんで。

・「旅立つ君へ」(3曲目)
躍動感のあるギターがこちらも駆り立てられるような楽曲。胸の傷はそのままに旅立とうと、朝の光をまっすぐに受けている風景を思い起こさせる曲。傷が癒えるのを待とう、傷をなにか違うものに変えられるまで待とうとしていた思いを振り払う気持ちと、楽曲の躍動感が相俟ってじゅくじゅくと暗い感じではなく、ポップな曲。

・「ネオテニー」(4曲目)
「旅立つ君へ」の後奏と重なって始まる曲。前半は土曜の晴れた午後の、よるべない淡い憂いや気だるさと街の光を描き出した曲調。しかしながら、中盤から忘れえぬ場所と行き場のない想いを歌うところでは、けだるさなどが一気になくなり、切なくも瑞々しく楽曲に脈が通う感じ。

続く。(予定です。)